パーキンソン病・グルタチオン療法|神戸市兵庫区|湊川ファミリークリニック|湊川駅徒歩5分の内科・糖尿病内科・消化器内科

〒652-0047 兵庫県神戸市兵庫区下沢通3-1-25 グロウメディカルビル5F
078-945-8996
WEB予約 クロンスマートパス
ヘッダー画像

パーキンソン病のグルタチオン点滴(自費)

パーキンソン病・グルタチオン療法|神戸市兵庫区|湊川ファミリークリニック|湊川駅徒歩5分の内科・糖尿病内科・消化器内科

パーキンソン病とは

パーキンソン病は振戦(ふるえ)、動作緩慢、筋強剛(筋固縮)、姿勢保持障害(バランスがとれない)を主な運動症状とする病気で、50歳以上で起こることが多い病気です。まれに40歳以下で起こる方もあり、若年性パーキンソン病と呼んでいます。

パーキンソンの症状

 

症状 困ること
運動症状

安静時振戦

(静止時のふるえ)

・何もしないでじっとしているときにふるえる

・片方の手や足のふるえから始まることが多い

・睡眠中はふるえがおさまるが、目が覚めるとふるえが始まる

動作緩慢 動きが遅くなる。進行すると、動かなくなる
筋固縮

・話し方に抑揚がなくなり、声が小さくなる

・書く文字が小さくなる

・顔の筋肉がこわばり、無表情に感じられる

・歩きはじめる動作をとりにくい

・とまろうとすると転びやすくなる

・(診察時)患者さんの腕や足を動かそうとすると、関節がカクカクするような抵抗が感じられます。

姿勢反射障害(バランスがとれない) 重心がぐらついたときに、姿勢を立て直すことができず、そのまま倒れてしまいます。主に進行期に出現。
非運動症状 自律神経症状 便秘や排尿障害頻尿、残尿、おもらし)、起立性低血圧(立ちくらみ)・食事性低血圧(食後のめまいや失神)、発汗、むくみ、冷え、性機能障害など
認知障害 いくつかの手順を踏む行動が計画できなくなる遂行機能障害、物忘れがひどいなどの認知症症状
睡眠障害 不眠や日中の眠気

重症度評価

・パーキンソン病の重症度の分類としてヤール分類がある
    • Ⅰ度:軽度の震えなどが片側のみにある
    • Ⅱ度:症状が両側にあり姿勢や歩行に影響がある
    • Ⅲ度:動きが遅い、まっすぐ歩けないなどの症状がある
    • Ⅳ度:一人で生活できない
    • Ⅴ度:自力で立ち上がれず常に介助が必要
  • ・生活機能障害度も重症度の指標とされる
    • 1度:日常生活、通院がほとんど介助なしでできる
    • 2度:日常生活、通院に部分的な介助が必要
    • 3度:日常生活に全面的な介助が必要
  • ヤール分類Ⅲ度以上かつ生活機能障害度2度以上の人は難病医療費助成制度の対象になる

パーキンソン病の治療

パーキンソン病の治療には、薬物治療と理学療法、外科治療があります。

薬物治療

パーキンソン病の患者さんでは脳神経に変性がおき、脳内のドパミンを中心とした神経伝達物質のバランスが崩れています。そのため薬剤を用いてそのバランスを整え、症状を改善させることが治療の柱です。ドパミンを補充したり、ドパミンが分解されにくくにしたり、ドパミンと同じ働きをもつ物質を取り入れたり、様々な薬剤が使用されれいます。それぞれの薬剤の長所と欠点があり、年齢や社会生活の仕方、病気の重さ、薬に対する反応などを考慮して、うまく組み合わせ、薬用量を決めることが大切です。

理学療法

理学療法は、社会活動そのものがリハビリテーションですが、家庭でじっとしていることが多い患者さんは身体を動かさないための身体機能低下を防ぐため、早期から適度な運動を始めることをお勧めします。

外科治療

外科治療は、お薬を長く服薬し、ウェアリング・オフ現象(次のお薬を飲む前にパーキンソン症状が現れる)やジスキネジア(体が勝手に動いてしまう症状)がみられるようになった患者さんに対し、これらの症状の改善を目的に行われるもので、病気そのものを治してしまう手術ではありません。脳深部刺激療法(DBS)、定位的脳手術(熱凝固、放射線、超音波)、移植再生療法(iPS細胞をもとにつくられた神経細胞の移植など)があります。外科的な治療は、薬物療法やリハビリテーションが効果がない場合に行われます。

参考情報

1,  薬物療法、デバイス補助療法 パーキンソン病の治療法について知る  https://parkinson-smile.net/treatment/index.html

2,  パーキンソン病の症状と治療法 – 一般社団法人 日本定位・機能神経外科学会    https://jssfn.org/patient/disease/parkinson.html

主なパーキンソン病治療薬

  • 1, レボドパ製剤
    •     ネオドパストン、メネシット、ヴィアレブ配合持続皮下注、デュオドーパ配合経腸、イーシー・ドパール、ネオドパゾール、マドパーなど)
  • 2,ドパミン作動薬(ドパミンアゴニスト)
    •     麦角系ドパミン作動薬:ペルゴリド(ペルマックス)、カベルゴリン(カバサール)、ブロモクリプチン(パーロデル)
    •     非麦角系ドパミン作動薬:ロチゴチン(ニュープロパッチ)、ロピニロール(レキップなど)、プラミペキソール(ミラペックス、ビ・シフロール)
  • 3,ドパミン放出促進薬        

        アマンタジン(シンメトレル)

  • 4, MAO-B阻害薬
    •     セレギリン(エフピー)
  • 5, COMT阻害薬
    •     エンタカポン(コムタン)
  • 6, レボドパ作用増強薬
    •     ゾニサミド(トレリーフ)
  • 7, アデノシンA2A受容体拮抗薬
    •     イストラデフィリン(ノウリアスト)
  • 8, 抗コリン薬
    •     ピベリデン(アキネトン)、トリヘキシフェニジル(アーテン)
  • 9, ノルアドレナリン前駆物質
    •     ドロキシドパ(ドプス)

グルタチオン療法とは

グルタチオンは、3つのアミノ酸(グルタミン酸、システイン、グリシン)から成るペプチドです。肝臓や心臓、脳など、あらゆる臓器の細胞の中に存在しています。酸化ストレスを緩和し、体内の有害物質の解毒をすることで細胞の損傷を防ぎ、免疫機能の維持などにも関わる重要な抗酸化物質です。

日本では医薬品であり、点滴・注射・飲み薬として半世紀以上に渡り安全に使用されてきました。グルタチオンの飲み薬は吸収率が低いため、高い効果を期待する場合は点滴が推奨されています。

グルタチオンは、解毒作用・強力な抗酸化作用があり、自家中毒、つわり、妊娠中毒、薬物中毒、慢性肝炎の治療に使用されています。リスク・副作用も非常に少ない、安全率の高い医薬品で、米国では抗がん剤のリスク・副作用による指先のしびれ(末梢神経障害)、閉塞性動脈硬化症など様々な疾患の治療に使われています。また、自費ですが、パーキンソン病の治療にも用いられています。

 

詳細は日本点滴療法研究会のホームページをご参照してください。https://www.iv-therapy.org/g_info06/

 

パーキンソン病に対しグルタチオン療法

パーキンソン病は、脳にとって最も重要な抗酸化物質のひとつであるグルタチオンが減少していることが報告されており、グルタチオンの点滴投与は有効な治療法のひとつの選択肢です。

この事実をもとに、1996年イタリアのSassari大学のチームがパーキンソン病患者にグルタチオンを点滴投与したところ、症状の顕著な改善が認められました。

米国においては、Dr.Perlmutterがこの治療法を積極的に行い、非常に有効な治療であると報告しています。現在では南フロリダ大学において臨床研究が進行中です。

参考論文:Prog. Nerve-Psycopharmacol Biol Psychiat 1996;20:1159-70.

 

副作用:
  • 0.1%未満の稀な副作用として、発疹、食欲不振、悪心、嘔吐があります。
  • また、非常に稀な副作用として低血糖やアナフィラキシーショック(特定の起因物質により生じた全身性のアレルギー反応)がありますが、ほとんど見られない事例であり、主な原因は防腐剤などの添加物と考えられます。
  • 上記のような副作用は非常に稀で、ほとんどの方には副作用はなく、安心してお受け頂けます

当クリニックでの治療の実際

・グルタチオン1回600mgから始めて、効果を見ながら1200㎎に増量し、通常は1800㎎を点滴で投与します。

・頻度は週2回、約3ヶ月間行います。病状の改善が認められれば、その後は維持プログラムとして週に1回のペースで治療します。

・1回の点滴時間は点滴量によって異なりますが、20分〜40分となります。

・有効率は40%〜60%で、劇的に効果があるケースからまったく無効である場合もあります。

・治療終了後2〜4ヶ月効果が持続したという報告もあります。

料金表

内容 金額(税込み)
初診料 2,200
再診料 1,100
600mg  点滴 4,400
1200mg 点滴 7,200
1800mg 点滴 9,600