動脈硬化性疾患|神戸市兵庫区|湊川ファミリークリニック|湊川駅徒歩5分の内科・糖尿病内科・消化器内科

〒652-0047 兵庫県神戸市兵庫区下沢通3-1-25 グロウメディカルビル5F
078-945-8996
WEB予約 クロンスマートパス
ヘッダー画像

動脈硬化性疾患

動脈硬化性疾患|神戸市兵庫区|湊川ファミリークリニック|湊川駅徒歩5分の内科・糖尿病内科・消化器内科

動脈硬化と脈硬化性疾患

動脈硬化とは、動脈の内膜にコレステロールや脂質が蓄積し、プラーク(粥状動脈硬化巣)が形成される状態です。このプラークが血管を狭くし、血流を妨げ、さまざまな動脈硬化性疾患(狭心症、心筋梗塞、脳梗塞や末梢動脈疾患など)を引き起こします。

 

危険因子

動脈硬化性疾患の主な原因には以下が含まれます。
脂質異常症:特に高 LDL(悪玉)血症、低HDL(善玉)血症
②喫煙 
③糖尿病
④高血圧
⑤慢性腎機能障害
⑥睡眠時無呼吸症候群
⑦加齢、男性、冠動脈疾患の家族歴など

 

診断

最高血圧(収縮期血圧)と最低血圧(拡張期血圧)上の差は「脈圧」と呼ばれ、大動脈の硬さ(動脈硬化)を反映する指標です。正常値はおおむね40〜60mmHgですが、動脈硬化が進んで血管の弾力が失われると、脈圧が広がります。

①形態学的な検査

頸動脈エコーは一番有用性が高いですが、下肢動脈エコー、冠動脈CT、頭部MRA、心臓カテテール検査が必要な時も多い。頸動脈エコーでは、IMT(内膜中膜複合体厚)、プラーク(粥状硬化板)、狭窄度が評価のポイントです。

②血管機能検査(生理検査)

・CAVI(Cardio-Ankle Vascular Index:心臓足首血管指数)は、心臓から足首までの大動脈・大腿動脈・膝窩動脈を含む動脈全体の「硬さ」を数値化した指標です。

 

CAVI値 判定 対応の目安
8.0未満 正常 引き続き生活習慣に留意する
8.0以上9.0未満 境界域 危険因子の積極的な是正。定期的な再検査
9.0以上 動脈硬化あり 医療介入(薬物療法の開始・強化)を検討

※年齢によってCAVI値は異なる。血管は正常でも加齢とともに硬くなるため、CAVIは年齢とともに上昇します。20歳代の正常値は約6.0前後、80歳代では8.5程度まで上昇するのが一般的です。CAVIが9.0未満であっても、同年齢の平均より高い場合は動脈硬化の進行が早い可能性があり、血管年齢を参考に総合的に評価することが重要です。

 

・ABI(Ankle-Brachial Index:足首上腕血圧比)は、安静時に測定した足首の収縮期血圧を上腕の収縮期血圧で割った値です。健康な人では足首の血圧は上腕と同程度かやや高いため、ABIは通常1.0〜1.3程度になります。下肢の動脈が狭窄・閉塞していると血流が低下し、足首の血圧が上腕より低くなるためABIが低下します。
ABI値 判定 臨床的意義
1.4以上 石灰化(偽高値) 血管壁の石灰化により血管が圧迫されにくい状態。糖尿病・透析患者で多い。実際には狭窄が隠れている場合がある。
0.9超〜1.4未満 正常 下肢動脈の狭窄・閉塞なし(特に1.0〜1.2が理想的)
0.71〜0.90 軽度PAD 無症状〜軽度の間歇性跛行。生活習慣改善・抗血小板療法。
0.50〜0.70 中等度PAD 間歇性跛行あり。血管内治療・バイパス術の適応を検討。
0.50未満 重度PAD 安静時疼痛・潰瘍・壊疽のリスク大。早急な血行再建が必要。

 

・血管年齢とは、実年齢と同性・同年齢の健常者集団のCAVI基準値と比較することで算出される、血管の「老化度」の指標です。

  • ・血管年齢=実年齢より若い:血管の状態は良好。現在の生活習慣を継続。
  • ・血管年齢≒実年齢:年齢相応の動脈硬化。危険因子を把握して管理。
  • ・血管年齢=実年齢より高い:同年代より動脈硬化の進行が早い。危険因子の積極的な是正と薬物療法の検討が必要。
  • CAVIが8.9(正常範囲内)であっても、40歳の人の血管年齢が70歳相当であれば、リスク評価は非常に重要です。

治療 

動脈硬化性疾患の予防には、健康的な食生活、定期的な運動、禁煙、適切な体重管理が重要です。治療には、薬物療法や生活習慣の改善が含まれ、重症の場合は手術が必要になることもあります。

①生活習慣の改善
  • ○禁煙し、受動喫煙を回避する
  • ○過食と身体活動不足に注意し、適正な体重を維持する
  • ○肉の脂身、動物脂、鶏卵、果糖を含む加工食品の大量摂取を控える
  • ○魚、緑黄色野菜を含めた野菜、海藻、大豆製品、未精製穀類の摂取量を増やす
  • ○糖質含有量の少ない果物を適度に摂取する
  • ○アルコールの過剰摂取を控える
  • ○中等度以上の有酸素運動を、毎日合計30分以上を目標に実施する
②基礎疾患の治療とリスク区分別の厳格の脂質管理目標の達成
治療方針 管理区分 脂質管理目標値(mg/dL)
LDL-C Non-HDL-C TG HDL-C
一次予防 低リスク <160 <190 <150 ≧40
中リスク <140 <170
高リスク <120 <150
二次予防 冠動脈疾患の既往 <100
(<70)
<130
(<100)

※リスク評価は動脈硬化性疾患予防ガイドライン・エッセンス をご参照してください。

LDLの数値もコレステロールのLH比も重視すべき

LDLコレステロール値が正常であってもHDLコレステロール値が低いと動脈硬化性疾患のリスクが高まると報告されているため、悪玉と善玉のバランスを示す指標LH比(LDL/HDL)は、動脈硬化のリスクを評価する指標として注目されています。

LH比

意義

1.5未満

プラークがさらに小さくなる可能性が高まる

1.5~2.0 プラークが小さくなる可能性が高まる
2.0~2.5 動脈硬化のリスクやプラークが大きくなる可能性が高まる
2.5以上 心筋梗塞のリスクが急増する