ピル|神戸市兵庫区|湊川ファミリークリニック|湊川駅徒歩5分の内科・糖尿病内科・消化器内科

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ピル

ピル|神戸市兵庫区|湊川ファミリークリニック|湊川駅徒歩5分の内科・糖尿病内科・消化器内科

ピルとは

ピルとは、「卵胞ホルモン(エストロゲン)」と「黄体ホルモン(プロゲステロン)」を配合した薬です。実は避妊以外にも、生理に関するさまざまな不調を緩和する効果があります。例えば、生理痛の軽減、生理周期の安定化、PMS(月経前症候群)の症状緩和、にきびや肌荒れの改善、卵巣がん・子宮体がんのリスク軽減などの効果も報告されています。

期待できる効果

避妊: ピルは体内の女性ホルモンのバランスを変化させることで排卵を防ぎ、妊娠を予防します。  
月経周期の正常化: ホルモンバランスの乱れによる生理不順を改善し、規則的な月経を促します。  
生理痛の改善: ピルは生理痛を軽減する効果があり、痛みを和らげるために使用されることがあります。  
月経前症候群(PMS)の軽減: PMSの症状を和らげる効果があります。  
肌荒れやニキビの改善: ホルモンバランスを整えることで、肌の状態を改善することが期待されます。  
子宮内膜症の症状改善: 子宮内膜症の症状を軽減する効果もあります。  
貧血の改善: 生理による出血量を減少させることで、貧血のリスクを低下させることができます。  
がんのリスク軽減: 卵巣がんや子宮体がんのリスクを低下させる可能性が示されています。  

このようにピルは避妊だけでなく、女性の健康管理においても重要な役割を果たしています。

ピルの種類

・高用量ピル: エストロゲン量が多い(現在はほとんど使用されない)
・中用量ピル: エストロゲン量が中程度(月経移動、緊急避妊などに使用)
・低用量ピル: エストロゲン量が50μg未満(避妊、月経困難症治療などに使用)
・超低用量ピル: エストロゲン量が30μg未満(主に月経困難症・子宮内膜症治療に使用)

目的に合わせて使用

  • 確実な避妊をしたい→ルナベル配合錠LD、アンジュ(低用量)
  • 生理が重いため改善したい→ヤーズフレックス(超低用量)
  • PMS(月経前症候群)を和らげたい→ヤーズフレックス(超低用量)、 ファボワール(低用量)
  • 生理周期が不安定なので安定させた→ファボワール(低用量)、ヤーズフレックス(超低用量)
  • 生理を遅らせたい→プラノバール(中用量ピル)
  • 肌トラブル(ニキビ・肌荒れなど)を改善したい→ヤーズフレックス(超低用量)、ファボワール(低用量)
  • 緊急避妊(アフターピル→レボノルゲストレル  *性交後72時間以内にレボノルゲストレルとして1.5mgを1回経口投与する。

保険適応

品名 特徴 服用サイクル 保険適用対象
ルナベル配合錠ULD

超低用量ピル。月経困難症、子宮内膜症の治療に広く用いられる。

ジェネリック:フリウェル配合錠ULD

21日(実薬)+7日(偽薬) 月経困難症、子宮内膜症
ヤーズ配合錠

浮腫とニキビを改善する効果が期待できる。

ジェネリック:ドロエチ配合錠

24日(実薬)+4日(偽薬) 月経困難症、PMS、ニキビなど
ヤーズフレックス配合錠 最大120日連続で実薬を服用可能。出血日数や月経回数を調節できる。 最大120日(実薬)+4日(偽薬) 月経困難症、PMS

副作用

・不正出血: 最もよく見られる副作用。特に飲み始めや連続服用タイプのピルで起こりやすい。通常は少量で、体が慣れると減少します。
・吐き気: 空腹時を避けて食後や就寝前に服用することで軽減される場合があります。
・頭痛: ホルモンバランスの変化が原因で頭痛が起こることがあります。
・乳房の張りや痛み
・下腹部の張り
・むくみ
・気分の変動

重大な副作用

頻度は非常に低いですが、注意すべき重大な副作用として、血管の中に血栓ができ、血管が詰まってしまう血栓症深部静脈血栓症や肺血栓塞栓症のリスクあります。初期症状症状として 下腿の疼痛、腫脹や息切れです。これらの症状に気づいたら、すぐにピルの服用を中止し、受診してください。喫煙者、肥満、高齢、長時間のフライトなど、血栓症のリスクが高い方は特に注意が必要です。

具体的な使用方法

ヤーズ配合錠

適応は、月経困難症。1日1錠を毎日一定の時刻に定められた順に従って(淡赤色錠から開始する)28日間連続経口投与する.
以上28日間を投与1周期とし,出血が終わっているか続いているかにかかわらず,29日目から次の周期の錠剤を投与し,以後同様に繰り返す.

ヤーズフレックス配合錠の用法

適応は、子宮内膜症に伴う疼痛の改善,月経困難症。1日1錠を経口投与する.24日目までは出血の有無にかかわらず連続投与する.25日目以降に3日間連続で出血(点状出血を含む)が認められた場合,又は,連続投与が120日に達した場合は,4日間休薬する.
休薬後は出血が終わっているか続いているかにかかわらず,連続投与を開始する.以後同様に連続投与と休薬を繰り返す.

ルナベル配合錠ULD

適応は、月経困難症や子宮内膜症の症状緩和。21日間の実薬(白色)と7日間の偽薬(青色)を服用する28日サイクルです。偽薬期間に出血(消退出血)が起こります。長年の使用実績があり、多くの患者さんに処方されています。

ファボワール錠21 

月経の始まった日から1日1回1錠を21日間服用し、その後7日間休薬します。次に、月経のような出血が起こります。    ※服用開始日が月経第1日目から遅れた場合は、最初の1週間は他の避妊法を併用することが推奨されます。  

ファボワール錠28

月経の始まった日から1日1回1錠を28日間服用し、通常、緑色の錠剤を服用している間に月経のような出血が起こります。28錠すべて服用し終わったら新しいシートを開始します。  ※服用開始日が月経第1日目から遅れた場合は、最初の1週間は他の避妊法を併用することが推奨されます。