
アウィクリ注は世界初となる週1回持効型インスリン製剤です。2025年1月30日にが発売されました。一部の糖尿病患者を毎日のインスリン注射から解放されるということで、かなり注目が集まっています。なぜならば、注射に伴う負担が減り、患者様のQOLの改善が得られます。加えて、アドヒアランスの向上に繋がれば治療効果も良くなるし。また自己注射が困難なケースへの導入にも期待できます。
アウィクリ注とその他の持効型インスリン製剤の比較
一般名 | イコデク | デグルデク | グラルギン | |
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製品名 | アウィクリ | トレシーバ | ランタスXR | ランタス |
投与回数 | 1週間に1回 | 1日1回 | 1日1回 | 1日1回 |
初期量 | 30~140単位 | 4〜20単位 | 4〜20単位 | 4〜20単位 |
空打ち | 10単位 | 2単位 | 3単位 | 2単位 |
アウィクリをオススメする方
①注射回数を減らしたい方
②毎日自己注射が困難である方
③週1投与のGLP-1受容体作動薬と併用する方
他の基礎インスリンから切替の場合
1回目は前基礎インスリンの1日単位の【7倍相当単位数】を計算する
-A 初回は【7倍相当単位数】の【1.5倍量の単位数】で投与
-B (低血糖リスクがある方)初回も【7倍相当単位数】で投与
2回目以降は【7倍相当単位数】で投与( 1.5倍量でないことに注意)
3回目以降は、患者さん個々の目標空腹時血糖値に応じて【±10~20単位/週】の幅にて調整する
デメリット
遷延性低血糖のリスクがあります。過量投与やシックデイの時に、低血糖を引き起こし、それが遷延する恐れがあります。
参考文献
アウィクリ注フレックスタッチ総量300単位添付文書
愛媛大学医学部附属病院薬剤部 薬品情報管理室 アウィクリ注(週1回持効型インスリン製剤)について