
HPVワクチンの種類と対象
| 価数 ワクチン名 |
期待できる効果 | 対象 |
| 9価 シルガード9 |
90%の子宮頸がん(16、18、31、33、45、52、58型)、尖圭コンジローマ(6型、11型) | 9歳以上の男女 【定期接種】 小6~高1相当の女子 |
| 4価 ガーダシル |
70%の子宮頸がん・肛門がん (16、18型) 、尖圭コンジローマ(6、11型) | 9歳以上の男女 【定期接種】 小6~高1相当の女子 |
| 2価 サーバリックス |
70%の子宮頸がん(16、18型) | 10歳以上の女子 【定期接種】 小6~高1相当の女子 |
HPVワクチンの定期接種の対象と回数
日本では小学校6年生〜高校1年生相当の女の子を対象に、 2価・4価・9価HPVワクチンの定期接種が実施されています。原則として3回接種。 2023年から9価の1回目を15歳までに受ける場合は2回接種も可能です。
| ワクチン名 | 接種回数および接種間隔 |
| シルガード9 | ●初回接種が15歳未満の場合
2回接種:初回から5か月以上(標準的には6か月)あけて2回目。
3回接種:初回から1か月以上5か月未満(標準的には2か月)あけて2回目。2回目から3か月以上(標準的には4か月)あけて3回目。 ●初回接種が15歳以上の場合 3回接種:初回から1か月以上(標準的には2か月)あけて2回目。2回目から3か月以上(標準的には4か月)あけて3回目。
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| ガーダシル | 初回から1か月以上(標準的には2か月)あけて2回目、2回目から3か月以上(標準的には4か月)あけて3回目。 |
| サーバリックス | 初回から1か月以上(標準的には1か月)あけて2回目、2回目から2.5か月以上(標準的には5か月)かつ1回目から5か月以上あけて3回目。 |
スケジュール

HPVワクチンキャッチアップ接種
神戸市 キャッチアップ接種の接種期間延長措置【1997年4月2日~2009年4月1日生まれの女性】
当院では、診療日は毎日随時HPVワクチンの接種を承っております。接種をご希望の方は、お電話やネットからご予約ください。在庫あれば予約せずでも当日受けることも可能です。来院時に気軽にご相談してください。
男性のワクチン接種
アメリカ、 オーストラリア、 カナダ、 ノルウェーなどでは、 男性もHPVワクチンの対象になっています。 男性接種は男性の咽頭、 肛門、性器のがんが予防できるだけでなく、 女性への感染を防ぐことで子宮頸がんの予防にもつながることが期待されています。 日本でも4価ワクチンの9歳以上の男性への接種が承認されており、 定期接種化を検討することが提案されています。
期待できる効果
いずれのワクチンもワクチンに含まれているタイプのHPV感染症を防ぎ、子宮頸がんなどの発病を予防します。また、がんになりやすい16、18型のHPVは、若年者に多いといわれています。初めての性交渉の前までに受けることで予防効果が高まります。
実際に、スウェーデンの報告では、17歳未満のワクチン接種で子宮頸がんリスクが88%減少しました。英国では、12-13歳のワクチン接種で87%減少しました。
ワクチンの種類によって効果のあるウイルスの型が異なり、予防できるVPDが変わります。サーバリックス、ガーダシルは、ともに約70%の子宮頸がんを予防し、効果は20年くらい続くとされています。シルガード9は、約90%の子宮頸がんを予防できます。日本より7~8年前からワクチン接種をはじめた欧米やオーストラリアでは、ワクチンの有効性が報告され、子宮頸がんが減少しています。
また、ガーダシルは肛門がんと尖圭コンジローマを、シルガード9も尖圭コンジローマを予防できます。




