消化器内科|神戸市兵庫区|湊川ファミリークリニック|湊川駅徒歩5分の内科・糖尿病内科・消化器内科

〒652-0047 兵庫県神戸市兵庫区下沢通3-1-25 グロウメディカルビル5F
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消化器内科

消化器内科|神戸市兵庫区|湊川ファミリークリニック|湊川駅徒歩5分の内科・糖尿病内科・消化器内科

消化器内科について

消化器内科について

消化器内科は、食道・胃・十二指腸・大腸などの消化管、胆のう、および肝臓や膵臓などの実質臓器を幅広く診療します。
消化器疾患の症状も多彩なため、問診や症状に応じた診察を行い、必要に応じて血液検査、レントゲン、腹部エコー、胃・大腸内視鏡、CT検査などを用いて診断します。胃腸炎などの急性疾患や、胃がんや大腸がんなど命に関わる重大な疾患も存在しています。たとえ日常的に起こりやすい症状でも、詳細な検査を行うことで重大な病気の早期発見につながることもよくあります。お腹の不調や気になることがございましたら、我慢せず、何でもお気軽にご相談ください。

当院は早期食道がん、早期胃がん、早期大腸がんを発見するために、積極的に胃カメラ、ピロリ菌検査・治療、大腸カメラを実施しています。高感度な内視鏡を用いて、かかりつけ患者の進行期食道がん・胃がん・大腸がんの撲滅運動に力を入れています。

消化器の主な症状について

  • 胃の痛みや不快感
  • 胸やけ
  • 吐き気・嘔吐
  • 食欲不振
  • 便秘
  • 下痢・軟便
  • 下血・血便
  • 残便感・排便困難
  • 便が細い
  • 腹部膨満感 
  • みぞおち・背中の痛み
  • 黄疸(皮膚や目が黄色くなった)
  • 全身倦怠感
  • 体重減少
  • 健診・がん検診異常(便潜血反応陽性、バリウム異常所見、ピロリ菌陽性、肝機能異常など)

消化器の主な病気について

  • 逆流性食道炎
  • 食道がん
  • 食道ヘルニア
  • 胃炎
  • 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
  • ヘリコバクター・ピロリ感染症
  • 肝機能障害
  • 肝硬変
  • 機能性ディスペプシア(FD)
  • 胆石と胆嚢炎
  • 膵炎
  • 胃がん
  • 大腸がん
  • 膵がん
  • 便秘症
  • 過敏性腸症候群
  • クローン病
  • 過敏性大腸炎

逆流性食道炎

逆流性食道炎は、強い酸性の胃液が胃の内容物とともに食道に逆流し、食道の粘膜に炎症が生じる病気です。胃酸が増えすぎてしまったり、胃酸の逆流を防ぐ機能がうまく働かなかったりすることで起こります。

様々な胃炎 (急性胃炎、慢性胃炎、萎縮性胃炎、神経性胃炎、好酸球性胃腸炎)

胃炎はありふれた病気ですが、病態や原因により5つのタイプに分けられます。

種類 病態 原因
急性胃炎 急激に胃の粘膜に炎症が起こる状態 食べ過ぎ、飲みすぎ、刺激物や不潔物の摂取など
慢性胃炎 胃炎が慢性化する状態 アルコール、薬物、ピロリ菌感染など
萎縮性胃炎 慢性胃炎が長引いて、胃の粘膜が薄く脆弱になった状態 ほとんどはピロリ菌感染
神経性胃炎 自律神経がバランスを崩して起こる胃炎 精神的なストレスや、頑張りすぎ、疲れなど
好酸球性胃腸炎 消化管に好酸球が浸潤し、慢性的に炎症を起こす状態 食物や遺伝など

急性・慢性・萎縮性胃炎

症状

様々な程度の心窩部痛・不快感、腹痛、むかつき、げっぷ、吐き気など。重症の場合は吐血、黒色便や血便がみられます。

治療

食事療法と薬物療法があります。原因に応じ、痛みを抑える薬、胃酸の分泌を抑える薬、胃粘膜を保護する薬など使います。当院では薬物治療に加え、積極的に原因の同定、生活の指導、再発予防を重要視しています。

神経性胃炎

神経性胃炎は機能性ディスペプシアとも呼ばれます。患者像としては、胃の痛み、胃もたれ、胸やけ、吐き気などの症状が慢性的に続いているのに、病院で内視鏡検査を含む検査を行っても異常が認められないため、異常がないと診断されるケースも少なくない。薬をいろいろ試してもなかなか症状の改善は乏しい。本人はとてもつらいですが、周りに理解されません。こんな方はお一人で悩みがちですが、どうぞあきらめないでください。気軽に当院を受診してください。

好酸球性胃腸炎

比較的稀な疾患です。指定難病の一つです。詳細は難病情報センターのページをご参照してください。診断にあたって疑うことと内視鏡所見が重要です。確定診断される場合は連携医療機関へ紹介します。

ヘリコバクター・ピロリ感染

消化器の主な病気について

ピロリ菌は、多くは幼少期に口から入り、胃の粘膜に住みつきます。胃潰瘍や十二指腸潰瘍だけでなく、萎縮性胃炎を引き起こし、胃がんの原因にもなります。内服薬で除菌をすることにより、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を予防し、胃がんのリスクの低減が期待できます。除菌後でも未感染の方と比べ、がんの発生リスクが高いため、定期的な胃内視鏡検査が必要となります。

胃の症状のある方に一度ピロリ検査と内視鏡検査をお勧めします。「陽性」と判断された場合に除菌治療を行います。除菌には、ボノサップを1週間内服します。

除菌薬はパック製剤であり、抗生剤2種類+胃酸分泌抑制剤1種類のパッケージです。飲み忘れは除菌失敗につながる可能性があるため、指示に従ってしっかり1週間服用してください。

除菌が成功したかどうかの判定は、除菌薬を服用終了してから最低でも1か月間隔を空けないと正確に判定できません。当院では万全を期して服用終了後2か月空けて判定しています。

胃カメラレポートに隠れている萎縮性胃炎の評価: 胃カメラレポートのC-1~3、O-1~3は何でしょうか?

ピロリ菌自費除菌の料金:3次除菌、4次除菌

胃潰瘍・十二指腸潰瘍

胃酸や消化酵素が、胃や十二指腸の壁を深く傷つけてしまうことによって起こります。

原因:ピロリ菌感染は主で、薬剤やストレスなどでも発症する。

症状:みぞおちや背中の痛み、お腹の張り、吐き気、胸やけなど。

合併症:出血、吐血や血便など。

治療:ピロリ菌が原因の胃・十二指腸潰瘍は除菌治療をしない場合は再発を繰り返します。当院は潰瘍を治療するだけではなく、ピロリ感染の有無をしっかり評価・治療しています。

肝機能障害

何らかの原因によって肝細胞に炎症が起こり、肝細胞が壊されてしまう病態です。肝細胞に含まれるALTやASTという酵素が血液中に漏れ出るため、血液検査の項目で異常として発見されます。原因には、ウイルス性肝炎(B型、C型肝炎が大半)、アルコール性肝障害、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、薬物性肝障害、自己免疫性肝炎があります。数値に異常があった場合は、生活習慣の改善に取り組み肝機能を高め、悪化を防ぐことが重要です。

肥満の方の肝機能障害は生活習慣病の一部であるときが多いです。健診時肝機能障害を指摘されたら、ぜひ当院に一度ご相談してください。

脂肪肝

脂肪肝とは

肝細胞に中性脂肪が異常に蓄積した状態は脂肪肝と言います。病理検査では5%以上の肝細胞に脂肪滴を占めす場合、脂肪肝と診断します。一方CTや超音波検査などの画像検査では、20%以上の肝細胞に脂肪沈着が生じて初めて脂肪肝と診断できます。

分類

脂肪肝は日常のアルコール摂取量の状態で“アルコール性肝障害”と“非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)”に分類されます。

アルコール性肝障害 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)

摂取純アルコール量

※純アルコール30gとは大体ビール大瓶1本、日本酒1合、焼酎1/2合

60g/日以上

男性30g/日未満、女性20g/日未満

ウイルス性肝炎や薬物性肝障害、自己免疫性肝疾患や甲状腺機能異常など肝機能異常や脂肪肝を引き起こしうる病態は除外される。

アルコールの種類とアルコール量の目安

種類

糖質

アルコール量

エネルギー量

ビール350mL

10.8g

 17.5

145Kcal

ビール(発泡酒)350mL

11.4g

 17.5g

159Kcal

日本酒180mL(1合)

7.5g

27g

186Kcal

焼酎(25度)100mL

 0g

25g

142Kcal

ウイスキー
60mL(ダブル)

0g

20g

142Kcal

赤ワイン200mL

 3g

24g

146Kcal

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)

 

FIB-4 indexによるリスク判定

FIB-4 indexはNAFLDの肝臓の線維化(肝硬度)だけでなく、予後や合併症を予測するのに有用なマーカーであり、ALT(U/L)、AST(U/L)、年齢(歳)、血小板(10⁹/L)という日常臨床で使う検査項目から計算できるため簡便に用いることができます。

FIB-4 indexで層別化した各リスク群の新規肝関連疾患の年率危険度

種類

FIB-4

新規発症の肝関連疾患は年率
低危険度群

<1.30

1倍
中間危険度群

1.30≤FIB-4<2.67

4.34倍

高危険度群

≥2.67

32.6倍

 

参考

アルコールと脂肪性肝疾患の診断と治療 アルコールと脂肪性肝疾患の診断と治療

非アルコール性脂肪肝炎とは(NASH)脂肪肝と診断された方へ

NAFLD/NASH ガイド2023  患者さんとご家族のための

肝硬変

肝硬変は慢性肝疾患B型やC型肝炎ウイルス、脂肪肝、アルコール性肝障害など)において肝臓に線維組織が増加し、肝臓が硬くなる病気です。身体症状がない代償期と症状が現れる非代償期があり、非代償期では黄疸や腹水・浮腫、食道静脈瘤の破裂(吐血)、肝性脳症といった合併症が現れます。

当院ではかかりつけの方に対し、肝硬変のリスクを評価し、肝硬変の予防に力を入れています。肝硬変に進行してしまう場合は肝がんのリスクが高くなります。当院はガイドラインの指針に従い、早期肝がんの発見を目指して、定期的に血液検査、エコー検査、肝がんの腫瘍マーカー(AFP、PIVKA-Ⅱ、AFP-L3分画)をフォローいたします。

胆石症・胆嚢炎

胆石症は胆のうの中に結石ができた病気です。コレステロール値の高い人・40代・女性・肥満の人に起こりやすい。一般的に腹部エコーなどで偶然に見つかることが多く、無症状の場合には経過を観察します。時に発熱、嘔気、激しい腹痛は出現し、急性胆嚢炎を発症する場合もあります。典型的な疼痛像としては、右上腹部を中心とした痛みで、右肩や背中の痛みを伴う場合もあります。急性胆嚢炎を発症すると、抗菌薬点滴や手術を検討する必要はあります。

胆嚢の炎症が繰り返し起こることにより、胆嚢壁が厚くなり、胆嚢が萎縮して機能低下すると、慢性胆嚢炎となります。症状は軽度で、自覚症状なく経過するケースもあります。人間ドック・健康診断などで「胆石」「胆嚢壁肥厚」「胆嚢の腫れ」を指摘された方は、要注意です。

膵炎

膵液に含まれる消化酵素により、自らの膵臓や膵臓周囲の脂肪組織を消化してしまう病態です。急性膵炎慢性膵炎に分けられますが、慢性膵炎は急に悪化し、急性膵炎になるときも少なくありません。原因、症状と治療方針は異なります。慢性膵炎に糖尿病を合併する場合は当院で消化器内科の専門医と糖尿病専門医を緊密に連携して治療をします。急性膵炎の場合は連携病院に紹介する必要があります。

急性膵炎 慢性膵炎
原因 過度なアルコール摂取や胆石など 長期の大量飲酒、自己免疫性疾患など
症状 上腹部や背中の激しい痛み、嘔吐、黄疸や発熱など 腹痛、背部痛、下痢、高血糖など
方針 緊急入院治療 外来治療

食道がん

食道がんは食道の粘膜にできる悪性腫瘍であり、喫煙やアルコール多飲が危険因子とされています。初期は無症状で、進行すると飲み込む際の違和感やしみる感じ、声がれ、体重減少などの症状が現れます。診断には血液検査、画像検査、内視鏡検査が行われ、治療法には手術、化学療法、放射線治療があります。胃カメラは早期発見に非常に重要です。

胃がん

胃粘膜にできたがんを指します。主な原因にはピロリ菌感染・喫煙・高塩分食などがあります。初期には症状を自覚することは少ないですが、進行すると腹痛・みぞおち周囲の不快感・食欲低下・倦怠感・体重減少などが現れます。診断のために上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)・血液検査・画像検査が行われます。主な治療として手術・内視鏡治療・抗がん剤治療(化学療法)・緩和治療があり、全身状態やがんの進行度を鑑みて選択されます。胃がんが心配な人は気軽に当院を受診してください。

大腸がん

大腸がんは大腸(結腸・直腸)に発生するがんで、腺腫ががん化して発生するものと、正常な粘膜から直接発生するものがあります。主な症状は下痢・便秘・血便・便が細くなるなどで、早期発見が重要です。外科手術で根治可能な大腸がんは、大腸がん検診で約9割の確率で見つけることができます。

膵がん

膵がんは膵臓から発生した悪性の腫瘍で、一般的には膵管癌のことを指します。膵管癌は膵管上皮から発生し、膵臓にできる腫瘍性病変の80-90%を占めています。初期段階では症状がないことが多いですが、進行すると腹痛、背部痛、黄疸、食欲低下、体重減少などが現れます。発見困難ながんであり、積極的に血液検査(膵酵素、腫瘍マーカー)、腹部超音波やCT検査などを受けられることをお勧めします。

消化器がんの早期発見

当院は消化器がんの早期発見に積極的に取り込んでいます。血液検査、腫瘍マーカー検査、腹部エコーや胃カメラ、大腸カメラを実施しています。CT検査が必要な場合に迅速に連携医療機関を紹介いたします。

血液検査 腫瘍マーカー 画像検査
食道がん SCC、CEA 胃カメラ
胃がん CEA、CA19-9 胃カメラ
大腸がん 貧血、便潜血 CEA、CA19-9 大腸カメラ
肝臓がん(肝細胞がん) 肝機能、貧血、血小板 AFP、PIVKA-Ⅱ、AFP-L3分画 エコー、腹部CT
胆道がん 肝機能 CA19-9、CEA エコー、腹部CT
膵臓がん 膵酵素 CA19-9、SPan-1、DUPAN-2 エコー、腹部CT

便秘症

便秘症は、大腸や直腸の働きの異常による「機能性便秘」、便の通過が物理的に妨げられる「器質性便秘」、全身の病気の症状として起こる「症候性便秘」、薬の副作用で起こる「薬剤性便秘」に分けられます。

便秘症の原因は幅広く、原因が異なれば治療法も違います。

中には危険な便秘もあるので注意が必要です。強い腹痛や吐き気、発熱などを伴う場合や便に血が混ざる場合は自己療法で対処せずに、すぐに受診してください。

過敏性腸症候群(IBS)

過敏性腸症候群(IBS)とは腸に器質的な異常がないにも関わらず、お腹の不調(過敏な腹痛やお腹の不快感とともに下痢や便秘など)をくり返す病気です。罹患率は日本人の約10~15%と見積もられており、20~40歳代に好発し、加齢とともに低下する傾向にあります。良性疾患ですが、生活の質に影響するため、適切な治療は必要です。

炎症性腸疾患

炎症性腸疾患には主に潰瘍性大腸炎クローン病があります。どちらも原因不明で、下痢や腹痛などの症状は似ていますが、好発部位、連続性や合併症などは異なっています。

クローン病 潰瘍性大腸炎
好発年齢 若年者 若年者・中高年層
男女比(日本) 2:1 1:1
好発部位・連続性 ・全消化管(特に回盲部に好発)
・非連続性-区域性
※直腸病変はまれ
・全大腸(特に直腸に好発)
・直腸より口側に連続性
発病・経過 再燃と寛解を繰り返す

再燃と寛解を繰り返す、がん化(長期経過例)

主症状

腹痛と下痢が高頻度にみられますが、発熱、栄養障害、血便が現れることもある。

※下血は少ない

症状としては下痢や腹痛、血便、しぶり腹(便意があっても便が出ない、出ても少量)、重症化すると発熱、体重減少、貧血などがみられることもある。

※腸管の穿孔、狭窄は少ない。

合併症 肛門病変、瘻孔、狭窄、穿孔、関節炎、関節痛栄養吸収障害

中毒性巨大結腸症、大腸がん、穿孔、原発性硬化性胆管炎、壊疽性膿皮症、結節性病変など

主な内視鏡・X線所見

敷石像、縦走潰瘍、非連続性病変

血管透見像の消失、偽ポリポーシス、ハウストラの消失、連続性病変

治療

栄養療法、薬物療法、手術など

薬物療法、手術、顆粒球-単球吸着療法など