心身症|神戸市兵庫区|湊川ファミリークリニック|湊川駅徒歩5分の内科・糖尿病内科・消化器内科

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心身症

心身症|神戸市兵庫区|湊川ファミリークリニック|湊川駅徒歩5分の内科・糖尿病内科・消化器内科

「仕事が忙しくなると胃が痛くなる」
「緊張すると動悸がする」
「ストレスが続くと頭痛や腹痛が悪化する」
「体調不良を繰り返している」

このような症状でお困りではありませんか?私たちの心と身体は密接につながっています。仕事や家庭、人間関係などのストレスが続くと、身体の働きに影響し、さまざまな症状が現れたり、もともとある病気が悪化したりすることがあります。

1.心身症とは?

心身症とは、心理的・社会的なストレスが主な原因・増悪因子となって身体の病気が引き起こされたり、悪化したりする状態です。「気のせい」や「単なる思い込み」ではありません。治療に薬物療法に加え心理的アプローチも欠かせません。心身症の患者さんがうつ病や不安障害を合併することは珍しくなく、総合的なアプローチが必要です。

2.心身症でみられる主な症状

心身症に関連する身体症状は、人によって異なります。

✅頭・神経系: 頭痛、めまい、頭が重い感じ
✅胃腸系:食欲低下、胃痛、胃もたれ、腹痛、腹部膨満、下痢、便秘、吐き気・嘔吐など
✅呼吸器:呼吸苦、喘鳴、過呼吸など
✅循環器:胸痛、動悸、血圧の上昇、脈が速くなるなど
✅代謝・内分泌症状:口渇、多尿、しびれなど
✅皮膚症状:かゆみ、発疹、脱毛など
✅筋・骨系症状:腰痛、頭痛、肩こりなど
✅婦人科系症状:不正出血、月経不順など
✅泌尿器系症状:頻尿など
✅全身の症状:疲労感・倦怠感、睡眠障害ど

これらの症状だけで心身症と診断することはできません。以下のようなの特徴あります。

✅ストレスとの連動
✅検査異常の乏しさ(機能性)
✅症状の変動性
✅通常の薬物治療への抵抗
✅複数の身体症状が重なる
✅不安・抑うつの合併

不安障害・うつ病・パニック障害などの精神症状を伴うことが多く、身体症状と精神症状が相互に悪化させ合う悪循環に陥ることがある。

3.心身症に関連する代表的な病気

以下の病気がすべて心身症に該当するわけではありません。心理的・社会的な要因が病状に密接に関与している場合に、心身症としての評価が必要になります。

✅過敏性腸症候群(IBS):ストレスや緊張によって腹痛、下痢、便秘などが悪化する
✅機能性ディスペプシア:ストレスなどが胃痛、胃もたれ、早期満腹感に関係する
✅緊張型頭痛:精神的な緊張や身体的負担が症状に関係する
✅片頭痛:ストレスや睡眠の変化などが発作の誘因になる
✅高血圧:ストレスによって血圧が上昇したり、血圧管理が難しくなったりする場合がある
✅気管支喘息:心理的ストレスが症状の悪化に関係する場合があります
✅アトピー性皮膚炎:ストレスによってかゆみや皮膚症状が悪化する

4.心身症の原因

心身症は、一つの原因だけで起こるものではありません。身体の状態、心理的な負担、生活環境など、複数の要因が関係します。

✅性格傾向: 責任感が強い、完璧主義、感情を抑え込みがち、真面目、人に頼るのが苦手、周囲に気を使いすぎる、自己肯定感が低いといった傾向のある人は、ストレスを溜め込みやすい。
✅健康状態: もともと特定の臓器に弱さがある、あるいは不規則な生活などで体調を崩しやすい人。
✅睡眠不足・生活リズムの乱れ:睡眠不足や不規則な生活は、疲労や身体症状を悪化させる要因になります。
✅生活環境: 慢性的・過度なストレスにさらされている環境(仕事量の増加、職場の人間関係、家庭内の問題、介護や育児などの負担など)。
✅環境の変化:転職、引っ越し、家庭環境の変化などが、心身の負担となる場合があります。
✅ストレスへの対処法: ストレスを感じたときに、上手く発散したり、人に相談したりすることが苦手な人。心配事や緊張が続くことで、身体の反応が強くなり、症状が悪化する場合があります。

「気のせい」ではありません。 医学的には以下のような変化が起こっています。

✅自律神経の乱れ(交感神経が過剰に働く)
✅ストレスホルモン(コルチゾール)の変動
✅腸脳相関(腸の動きがストレスで変化)
✅睡眠の質低下による痛み・疲労の増悪
✅感覚過敏(痛みや不快感を感じやすくなる)

そのため、心身症は内科的疾患と密接に関係しており、医学的治療が必要な“身体の病気”です。

5.心身症と自律神経失調症の違い

心身症と自律神経失調症は混同されやすい言葉ですが、意味が異なります。

比較 心身症 自律神経失調症
意味 身体の病気に心理社会的要因が深く関係する病態 自律神経の働きの乱れが関係すると考えられる症状を表す、広い意味の呼び方
身体の病気 器質的または機能的な身体疾患がある 原因となる病気がある場合も、明確でない場合もある
主な症状 胃痛、頭痛、動悸など、基礎となる身体疾患によって異なる 動悸、めまい、発汗、倦怠感など多様
診療の基本 身体疾患の治療と心理社会的要因への対応 症状の原因となる身体疾患などを調べ、適切に治療する

6.心身症の検査・診断

心臓、肺、消化器、内分泌などの病気が隠れている場合もあるため、心身症の診断では、まず身体の病気の有無や状態を確認します。症状や診察結果に応じて、次のような検査を検討します。

✅血液検査
✅心電図検査
✅血圧測定
✅甲状腺機能検査
✅胃腸などの内視鏡消化器検査
✅胸腹部CT検査
✅その他、症状に応じた検査

心身症を強く疑わせるポイント

✅症状に波がある
✅治っても再発する
✅なかなか治らない
✅明らかなストレスのきっかけがある
✅最近大きな生活上の変化があった

また、症状が現れる時間帯、ストレスとの関係、睡眠、食生活、仕事や家庭での負担などについても確認します。

検査で大きな異常が見つからないことだけを理由に、心身症と判断するわけではありません。身体の病気と心理社会的要因の両方を評価し、総合的に判断します。

7.鑑別診断

心身症は、自律神経失調症、不安症やうつ病の「身体に出る部分」と、見た目が重なります。だから、身体症状だけを見ていると、区別がつかない。本人も「体の不調=自律神経の問題」と捉えて、こころの病気だとは思い至らないことが多い。見極めには、身体症状だけでなく、こころの状態や、症状の出方のパターンまで含めて見る必要があります。

大まかには、体の不調が中心で気分や不安が比較的軽いなら自律神経失調症、不安や恐怖が症状を動かしているなら不安症、気分の落ち込みと「楽しめなさ」が前面ならうつ病、と考えられます。ただし重なり合うことも多く、診断は難しいケースも多いです。

適応障害との鑑別も重要です。適応障害の特徴は、はっきりしたストレス因(異動・人間関係など)がきっかけで、その状況から離れると比較的すぐ楽になります。

・原因が明確で、その場面だけつらい → 適応障害
・原因が不明で、環境を変えても続く → 自律神経失調症・うつ病

自律神経失調症、不安症、うつ病や適応障害を否定できれば、心身症と確定診断します。

8.心身症の治療方法

心身症の治療では、身体の症状を改善することと、症状を悪化させる要因への対応を組み合わせ、「身体」と「心」の両方にアプローチします。「身体」に対し内科的治療、「心」に対し抗うつ薬、抗不安薬、漢方薬など、ストレスに対し「環境調整」や「ストレスマネジメント」が重要です。

①身体の病気に対する治療

まず、症状の原因となっている身体の病気に適切な治療を行います。例えば、胃腸の症状には消化器疾患に応じた治療、頭痛には頭痛の種類に応じた治療、高血圧には血圧管理などを行います。

②生活習慣の改善

睡眠不足や不規則な食生活、過労などがある場合は、生活習慣の見直しを行います。

✅規則正しい睡眠
✅バランスのよい食事
✅適度な運動
✅過労を避ける
✅休息時間を確保する
✅飲酒やカフェインの摂りすぎを避ける

③ストレスへの対応

ストレス要因の整理:職場・家などの「外的なストレス」に対し環境調整(休職や休養など)、ストレスをためやすい等「内的(内側)のストレス」に「ストレスの発散」や「疲労の回復」の方法を一緒に考える。症状の悪化に関係するストレスや生活環境を確認し、負担を軽減する方法を一緒に考えます。リラクゼーション、呼吸法、心理教育などが役立つ場合があります。

④心理療法

必要に応じて、認知行動療法(CBT)などの心理療法を検討します。

✅心のクセ(まじめ・完璧主義、我慢しがち、人に合わせすぎる、不安を抱え込みやすいなどの性格傾向)
✅感情の処理(怒りや悲しみを抑え込む、不安を言語化できない、感情が身体症状として出る(心身症の典型)
✅人間関係の負荷(職場のストレス、家族関係の負荷、過去のトラウマ、子どもの頃の環境、過去の経験)

ストレスへの対処方法や、症状に対する考え方・行動を整理することで、症状の改善を目指します。

⑤薬物療法

身体疾患や症状に応じた薬を使用します。不安症やうつ病などを合併している場合には、その病気に対する薬物療法を検討することもあります。心身症そのものに対して、すべての患者さんに共通して使用する薬があるわけではありません。必要に応じて、心療内科や精神科などの専門医療機関と連携します。

9.こんな方はご相談ください

✅ストレスがかかると胃痛や腹痛が悪化する
✅緊張すると動悸や頭痛が起こる
✅仕事が忙しくなると体調を崩しやすい
✅胃腸症状や頭痛を繰り返している
✅検査を受けても症状が続いている
✅睡眠不足や疲労が続いている
✅身体の不調によって日常生活に支障が出ている

※突然の強い胸痛、呼吸困難、意識障害、手足の麻痺、これまでにない激しい頭痛などがある場合は、心身症と自己判断せず、速やかに救急受診してください。

10.湊川ファミリークリニックでの心身症の診療

当院では、頭痛、動悸、腹痛、胃腸症状、倦怠感など、さまざまな身体の不調についてご相談いただけます。

✅症状や既往歴、生活習慣などを詳しく確認し、必要な診察や検査を行います。
✅身体の病気に対する治療を基本としながら、ストレスや生活環境が症状に関係している場合には、その影響も考慮して治療方針をご提案します。
✅専門的な心理療法や精神科的治療が必要と判断される場合には、適切な専門医療機関をご案内します。

心身症は、身体と心の両面から向き合うことが大切です。早期に治療を始めるほど改善しやすい病気です。心身症は「気持ちの問題」ではなく、医学的に治療できる病気です。 つらい症状を一人で抱え込まず、まずはご相談ください。 内科として、身体の症状を丁寧に評価しながら、心の負担にも寄り添います。

11. 参考サイト

精神科医の自律神経失調症のブログ