便秘とは
便秘は単に便が出にくい状態ではなく、医学的には以下のような症状で分類されます
- ・排便の4分の1以上で強くいきむ必要がある
- ・兎糞状便や硬便が多い
- ・残便感がある
- ・直腸肛門の閉塞感や排便困難感がある
便秘の分類
便秘は原因のより、大きく以下の6つのタイプに分けられます。
| 分類 | 主な症状・訴え | 代表的な原因 | |
|---|---|---|---|
| 機能性 | 弛緩性 | お腹の張り・回数減少 | 蠕動運動低下・生活習慣 |
| 痙攣性 | コロコロ便・腹痛 | ストレス・IBS | |
| 直腸性 | 残便感・出にくさ | 排便反射低下・便意我慢 | |
| 器質性 | 血便・激しい腹痛・急な変化 | がん・閉塞・炎症性腸疾患 | |
| 症候性 | 原疾患症状 | 糖尿病・甲状腺機能低下・パーキンソン | |
| 薬剤性 | 薬剤歴 | ・物副作用 | |
| 分類 | 特徴 |
|---|---|
| 弛緩性 | 大腸の筋肉が緩んでしまい、便を前に押し出すぜん動運動が弱くなる |
| 痙攣性 | ストレスなどが原因で自律神経のバランスが乱れ、大腸が過度に緊張して痙攣する |
| 直腸性 | 便が肛門のすぐ手前にある直腸まで運ばれているにも関わらず、便意が起こりにくくなる状態 |
便秘症の原因は幅広く、原因が異なれば治療法も違います。中には危険な便秘もあるので注意が必要です。強い腹痛や吐き気、発熱などを伴う場合や便に血が混ざる場合は自己療法で対処せずに、すぐに受診してください。
受診時伝えてほしい情報
□便秘が始まったのはいつごろか
□排便の頻度
□便の状態(量や色、硬さ、かたちなど)
□便秘以外に、腹痛や発熱はないか
□肛門の違和感、例えば、かゆみや痛み、出血、脱出など
□残便感の有無
□市販の下剤や浣腸を使っているか
□治療中の病気、服用中の薬
□手術や放射線治療を受けたことはないか
□その他、思い当たること
便秘薬の主な種類と作用
1. 浸透圧性下剤(非刺激性下剤)
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- ・効能効果:腸内に水分を引き込み便を柔らかくする
- ・代表薬:酸化マグネシウム、ラクツロース、モビコールなど
- ・特徴:穏やかで習慣性が少なく、長期使用可能
- ・注意点:腎機能低下者は高マグネシウム血症のリスクがあるため定期的な血液検査が推奨される
2. 刺激性下剤
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- ・効能効果:大腸の蠕動運動を直接促進
- ・代表薬:センノシド、ピコスルファート
- ・特徴:即効性があり、便秘型IBSや急性便秘に有効
- ・注意点:長期使用で耐性や習慣化のリスクがあるため、症状時のみの頓用が原則
3. 上皮機能変容薬(新規作用薬)
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- ・効能効果:腸粘膜の水分分泌を増やし、腸の動きも促す
- ・代表薬:
- ①リンゼス:1日1回0.25mg(便秘型IBS)または0.5mg(慢性便秘症)を食前に服用。
- ②アミティーザ: 1回12または24μgを1日2回、朝食後及び夕食後に服用。頻度の高い副作用には下痢、悪心、腹痛。
- ③グーフィス:10mg(2錠)を1日1回食前に経口投与する。最高用量は1日15mgとする。
- ・特徴:慢性便秘の第二選択薬として使用、妊婦禁忌
4.座薬・浣腸
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- ・効能効果:便が直腸付近に滞留している場合には、座薬や浣腸が使用されます。
- ・注意点:局所的に作用するため、即効性がありますが、頻繁な使用は排便反射の低下を招く可能性がある。
5.漢方
- ・便秘によく使われる漢方
- ・注意点:医師と相談して決めましょう
使い分けのポイント
- 初期治療:浸透圧性下剤が第一選択
- 急性便秘や排便誘導:刺激性下剤を必要時に使用
- 慢性便秘や従来薬で効果不十分な場合:上皮機能変容薬を検討
- 患者の年齢・腎機能・妊娠の有無を考慮して薬剤を選択することが重要
まとめ
便秘薬は単に便を出すための薬ではなく、便の性状や腸の動きを整える目的で使い分けることが推奨されます。浸透圧性下剤は安全性が高く第一選択、刺激性下剤は頓用、上皮機能変容薬は慢性便秘の第二選択として位置づけられています。患者の状態や便秘のタイプに応じて適切に選ぶことが、効果的かつ安全な便秘治療の鍵です。




