
月経前症候群(PMS)とは
PMS(月経前症候群)とは月経前に身体や心に現れる様々な不調のことです。特に思春期の女性で多いです。生理が始まる3~10日ほど前から症状が出始め、生理が始まると症状は和らぎます。日本人女性の5%は重い月経前症候群で日常生活に困難を感じています。原因はまだはっきりとはわかっていませんが、排卵後から月経が始まるまでの間に女性ホルモンの変動が影響していると考えられています。
PMSの症状
■身体的な症状
・乳房の張りや痛み
・むくみ
・腹痛
・頭痛
・便秘や下痢
・体重増加
・肌荒れやニキビ
・めまい
・関節痛や筋肉痛
■精神的な症状
・イライラ
・落ち込みや憂うつ感
・怒りっぽさ
・集中力低下
・睡眠障害 (過眠や不眠)
・疲れやすい
PMS のセルフチェック
受診前に、WEBにてセルフチェックを受けてください。中等度以上の方は婦人科の受診お勧めです。
- ・女性の健康推進室のPMSとPMDDチェックページ (w-health.jp)
- ・PMSラボのチェックページ (otsuka.co.jp)
- ・花王のPSQ紹介ページ (kao.co.jp)
- ・テルモのセルフチェック解説ページ (terumo-womens-health.jp)
診断
PMSの診断は、過去3回の連続した生理周期において、生理前5日間に精神的または身体的症状が1つ以上現れ、生理開始後4日以内に消える、または軽くなり、日常生活に支障をきたしていることが条件となります。
主な診断のポイント
- 時期の決まり:生理前の3〜10日程度(特に直前の5日間)に症状(身体と精神的な症状)が出る。
- 消失のタイミング:生理が始まると症状が弱まる、またはなくなる。
- 継続期間:直近の3回連続の生理周期で同じパターンが繰り返されている。
- 日常生活への影響:仕事、学校、人付き合いなどに困るほどの負担がある。
- 他の病気の除外:似た症状が出る別の病気(貧血や甲状腺の病気、婦人科系の病気など)がないこと。
PMSの治療
■薬によらない治療法
・バランスの取れた食事を心がける
・カフェインやアルコールの摂取を控える
・十分な睡眠を摂る
・軽い運動をする (ウォーキングやストレッチなど)
・リラックスできる時間を過ごす
・サプリメント: エクエルやビタミンB6など
■薬による治療
①痛みやむくみに対処する
痛みに対し鎮痛剤、むくみに対し漢方、たまに利尿剤を使用することもあります。
②漢方薬
☑逍遙散:イライラや不安を和らげる
☑抑肝散:ストレスや緊張を緩和する
☑当帰芍薬散:血を養い、貧血や冷え性を改善する
☑桂枝茯苓丸:体の温めやむくみを改善する
☑補中益気湯:疲れやすい症状に有効
③ピル
低用量ピルで排卵を止め、女性ホルモンの変動を少なくすることで、月経前症候群の症状は軽快します。
④脳内のセロトニンを増やす
PMS の重症型である月経前不快気分障害(PMDD) は、特に精神的症状が顕著であり、日常生活への影響が大きい.選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)を用いて、脳内のセロトニンを増やすことで、PMDDの症状が軽快します。不快気分が強い場合、精神科受診お勧めです。




